10.他者は自分の鏡??
自分の思いや考えは、目の前の誰かの姿となって現れる。「他人は自分の鏡」なんだ。鏡の中の鼻毛を切ろうとするんじゃなくて、自分の鼻毛を切ろうね。
今日はね、「他者は自分の鏡」っていう考え方について、
実際にあった話を例に、解説してみようと思います。
「潜在意識」とか「意識」とか、
ビジネス系で学んでる人は結構聞く言葉だと思うんですけど、
他人っていうのは、自分の鏡です。
つまり、「自分の意識にない人は現実化しません」みたいなそんな話なんですけど、
それを聞いて、落ち込む方がいらっしゃる。
これは私がビジネスコンサルをやってた時代に、本当にあった話です。
参加していたあるある女性、A子さんとしよう。
そのA子さんが、電車でクレーマーみたいなおばさんに絡まれちゃったらしいんだけど、
そのおばさんは、ぶくぶくに太ってて、
流行している肺炎にかからなくったって、
生活習慣病で死ぬだろうなとか…
いかにも醜い身なりをしていました。
私はこんなに見た目を整えていて、
インスタも頑張ってアップしてます。
今日もセレブのふりをして、フォロワーにいっぱい「いいね」をもらいました。
それなのに、あんな醜いおばさんが、自分の鏡なんですか?
自分があんなおばさんと一緒なんて信じられません、って。
そんなことを言って、A子さんは非常に落ち込んでいました。
で、その時にまず私が言ったのはね、
「A子さん、今、苦しくないですか?人を責めたい気分になってませんか?」って。
そしたら、A子さんは、
「え。。。人を責めたい、、ですか、、、?
んー、たしかに、
『今日はフォロワーこんなに少なくてムカつく』
とか、
『変なストーカーから批判されたりして鬱陶しい』
なんて思ってること、ありますけど、、、」
って。
「そうでしょう」って。
「A子さんの、『誰かを責めたり、攻撃したりしたい』っていう意識の現れが、そのメタボおばさんなのですよ」
「これは、波長が合うとか、波長の法則とかっていうのと一緒です。」
「責めるべきはそのメタボおばさんじゃなく、誰かを攻撃しようとしちゃってる自分です。」
って私は言いました。
でも、A子さんは全然納得してくれません。
なので、もうちょっと突っ込んで話をしました。
「そもそも、自分が幸せな時って、人を攻撃しようとか、人を批判しようとか、そんなに思わないですよね。」
「もちろん、仕事で何かの対象を批評するときっていうのは別ですけど、そのときは感情は動かないはずです。」
「攻撃的な感情を発するっていうことは、傷つきたくない、何かを守りたい、という本心が隠れていたりする。」
「要は、自分が幸せじゃないから、幸せそうな人が妬ましくて攻撃しちゃうことが多いんです」
「他者は、そういう意味での鏡であって、容姿とか服装とか、年収とか地位とか、物理的な意味での鏡ではありませんよ」
ってお伝えした。
ここをね、取り違えている方が結構いらっしゃいます。
ビジネスコンサルを受ける様な方たちって、「収入上げてなんぼ」みたいな人たちですから。
目先の売り上げをアップさせることにしか意識がない。
心を整えるっていうのは余裕がある人しかできないことなんですね。
A子さんは結局、この話を受け入れてはくれなかった。
A子さんは、自分を偽って着飾って、
儲かってないのに儲かっているふりをしてたのね。
「私と同じような暮らしをしたければ私のまねをすればいいの♪」
「この金運があがっちゃう、儲かっちゃうお茶を買いにいらっしゃい☆」
っていう風に商売をしていた。
一時期「起業女子」っていうのが流行っていたんですけど、まさにそれだったんです。
でも、A子さんは、凄く苦しんいることは伝わってきました。
だって結構な出費ですよ?
レンタル衣装に、都内のホテルのラウンジのアフタヌーンティ3段くらいのセット。
あれってね、アマンとかマンダリンオリエンタルみたいな、
ラグジュアリーな外資系のホテルに行くと、
軽く5000円取られます。
インスタの写真の背景から、
「あ。マンダリンだ」とか、
「リッツカールトンだと」か分かるんだけど、
これだけお金を使っていればそりゃ苦しいだろうな、と。
ありのままの自分じゃなく、偽物の自分をみせている。
その時点で心と体が分離しているんです。
これって、このままいくと病気になるパターンです。
パタって倒れちゃう。
だから、そうなる前に心が映し出すんです。
「このままいくと、あなたはいずれこんな人になっちゃうよ」と。
だから、そのメタボおばさんは、
「A子さんのパラレルワールドの未来の、悪い方の自分」
みたいに解釈することもできますね。
メタボおばさんの姿を借り、セレブ風を演じていたインスタグラマーA子さんの前に現れた。
っていう風に解釈していただけると、「他人は自分の鏡」って言葉が、わかりやすいかな、と思います。
もし、今、あなたの周りに幸せでニコニコで生きている人が沢山いるならば、
「あ、私、幸せな状態なんだな」って分かります。
逆に変に絡んでくる人が来るな、みたいなときは、
「私も誰かを責めちゃってるのかな」とか。
他人を責めたり、攻撃したりするのではなく、自分の心の状態をチェックするための一手段にしていただければ、健全かなと思います。
はい、じゃあ今日はここまでにしましょう。
ありがとうございました。