71.磐座、神木、遥拝など
今日は、神社によくあるオブジェを解説しておこうと思います。
重軽石のお話しを以前いたしましたが、神社にはほかにも面白いものがいっぱいあります。
神社でよく本宮(ほんぐう)とか本宮(もとみや)とか奥宮(おくみや)とかありますが、大事なものほど奥の方にあります。
浅間神社(せんげんじんじゃ)の奥宮は3776mの富士山の山頂ですし、奥宮は山の頂上のことが多いです。
白山菊理媛(しろやまきくりひめ)は白山(はくさん)2700m級の山頂が奥宮です。
大事なものは基本、奥に隠します。陰、エネルギーは奥にあって、手前に形あるものが来ます。
本宮とか町にある大きい神社は表に当たります。
裏、エネルギー源にあたるところが奥宮というところにあります。
参拝するのが大変な土地だから、町の近くに移動させたという場合もあります。
そういう都合で来た場合、もともとあった神社を本宮、新しい土地、つまり山の麓や集落にある方を里宮(さとみや)と呼びます。
有名なところだと、熊野に新宮(しんぐう)という地名がありますが、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の3つの神社の総称)の一つである速玉大社の新しい神社がそこにあるから「新宮」と呼ばれています。
あとは、大きな神社があるところは大宮(おおみや)という地名になります。
京都の大宮と、埼玉県の大宮。よく乗り換え案内で間違えられる地名ですが(笑)
京都の大宮というところは北野天満宮の近く、埼玉の大宮は氷川神社の近くにあります。
神社の周辺の土地は宮原(みやはら)と言います。
宮がついている地名を見かけたら、近くに神社があるんだな、と思ってくださいね。
さて、奥宮の話に戻ります。
行きたいけれど、行けないという方がいっぱいいます。
私は、白山に登山したことがありますが8合目で断念しました。もちろん、夜行バスの日帰り弾丸ツアーだったので体力的にきつかったという要因はありましたが。
富士山は、登ったことがありますが、二度と登りたくありません。
心がやられます。
7合目ぐらいまではいいんです。振り返ると絶景が見えます。
ただ、山小屋は。。。
まず、水を使うことができないので、用を足したら水鉄砲でシューっと流します。
寝る場所は、凄く狭い空間に川の字になって寝ます。
人の密度が高く、凄い湿度で、全然寝ることができません。
木の床に寝袋で寝るので、私のような「エアウィーブじゃなきゃやだぁ」みたいな人は全然疲れが取れません!
それで2~3時間しか寝られず、夜中に出発して、ようやくご来光をみるのですが、8合目を超えたら、岩と火山灰しかありません。
似たような景色、砂漠の中を歩くような状態が延々と続きます。
もう、二度と行きたくありません。
つまり、奥宮にたどり着くということは、それだけ大変だということなんです。
「修行」なんて、今時、この風の時代には流行りません。なんて言ったら怒られてしまいますが(笑)
私は修験者のようなことまでして奥宮に行きたくはありません。
ではどうしたらいいのか?
「遥拝(ようはい)」というシステムがあるんです。
白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)の境内には、奥宮遥拝所(おくみやようはいじょ)があって、 白山を模した大きな岩がガーンと祀られています。
よくあるのが、伊勢神宮の方を向いている遥拝所です。
遥拝所の中には、石が置いてあります。
遥拝所の石と奥宮の石はエネルギーでつながっています。
携帯電話の電波が入りやすい場所、みたいなイメージです。
遥拝所の石に祈ると、奥宮にエネルギーがシュッととどいて、お返しがパーンときます。
エネルギーは具体的にイメージできるものの方が強く繋がります。
だから、実際に奥宮に行ったことがある人が、二回目に遥拝所にいくとものすごく繋がりますが、実際に奥宮に行ったことのない人が遥拝だけやってもエネルギーは感じるけど・・・ぐらいで終わってしまいます。
そして、立派な社殿を造ったのは、秦氏(はたうじ)とか大和とかそっちの方で、もともとこの日本では神はどこにでもいました。
大きな岩をくりぬいたところとか、岩そのものとか、山そのもの、滝そのもの、大木。そういったものに波動が高いエネルギー体が宿るということを知っていたので、あえて言うならそれをご神体としていました。
いまでも神社に行くと、大きな木や岩に注連縄(しめなわ)がまかれていますが、それが目印です。
その岩を磐座(いわくら)、木を神木(しんぼく)と呼びますね。
そこに神が宿っているんだなーなんて意識を向けてみると、エネルギー的には変化が大きいかなと思います。
それでは今日はここまでにいたしましょう。
どうもありがとうございました。